
ヨーガ塾
Sri Chakra
― シュリー・チャクラ ―

Vol.6 内垣先生(大阪ヴェーダーンタ·ソサエティ)との出会い
東京の僕のヨーガの先輩がインドでハタヨーガの修業をしたいので、佐保田先生にインドのハタヨーガのセンターの情報を教えてもらえたら、という理由で京都の僕のところにやって来ました。先輩を佐保田先生のところに連れて行ったところ、先生は「私はインドのヨーガ·センターのことは詳しくありません。大阪に内垣日親(にっしん)さんという方がいて、彼は日印友好協会という組織を主宰しているので、内垣さんはインドのヨーガ·センターのことに詳しいと思います。」とおっしゃり、内垣先生の住所を教えてくださいました。
さっそく僕と東京の先輩は、大阪の摂津富田(せっつとんだ)という駅の近辺にあった、「大阪ヴェーダーンタ·ソサエティ」を訪問しました。大きな池に沿った道を歩いて行くと、その突き当りに「大阪ヴェーダーンタ·ソサエティ」の建物がありました。玄関に入ると内垣先生の書いた書物と、近代インドの聖者スワミ·ヴィヴェーカーナンダの写真とメッセージが置いてありました。
ソサエティの係の人に僕たちの訪問の目的を伝えたところ、内垣先生が現れました。ニコニコ笑いながら現れた先生はひげを生やし、とても親しみやすい人柄でした。まず先生はソサエティの内部を案内してくれました。このソサエティで発刊されている書物は、全てソサエティに住んでいる人が活字を組んで(当時は活版印刷でした)印刷出版していて、その部屋を案内してくれました。その部屋にはインドの聖者ラーマクリシュナの大きな写真が飾ってありました。ほとんど裸で座り、何とも言えない笑顔で笑っているインドの聖者。僕は、聖者は聡明な顔をして静かに瞑想している姿を思い描いていたので、正面に向かって全身リラックスして笑っているラーマクリシュナの大きな写真が、とても不思議でした。「これが聖者なのか」と、僕は何か特別な世界に引き込まれる思いでした。
ソサエティの建物の二階は、儀式と瞑想のための広間で、正面にはインドのバンヤン樹の前に座っているラーマクリシュナを布に描いた大きな絵と、スワミ·ヴィヴエーカーナンダとホーリーマザー(ラーマクリシュナの妻)の写真が飾られていました。夕方、僕と先輩はその広間で、ソサエティの皆さんと「夕べの礼拝」と呼ばれる、ラーマクリシュナを讃える儀式に参加しました。
ソサエティの玄関に置かれていたスワミ·ヴィヴェーカーナンダの言葉は、それを見た瞬間から現在に至るまで、僕を支えている力強い言葉でした。
「人間性の栄光を決して忘れてはなりません。私たちは今までに存在した、またこれからも存在するであろう、最も偉大な神です。キリストたちやブッダたちは、ただ『私』という無限な大海の波(表現)なのです。あなた自身の崇高な自己のみを礼拝なさい。あなたが神々の中の至高の神であることを知るまでは、どんな自由もあなたにはやって来ないでしょう。」
僕はこの言葉に圧倒されました。「私」という存在が、これほどまでに高く理解され、讃えられている言葉に出会ったことはありませんでした。僕はこの言葉を語ったヴィヴェーカーナンダのことを知りたいと熱望しました。